9月の海況
9月のタイのダイビングは、特にアンダマン海側ではモンスーンの影響を強く受けます。この時期は雨季のピークに入り、プーケットやシミラン諸島などの西海岸では、比較的荒れた海況となることが多いでしょう。一般的に、シミラン諸島やスリン諸島といった有名ポイントは、海洋公園の閉鎖期間にあたり、アクセスができません。プーケット周辺のポイントや、ピピ島周辺など、アクセス可能な場所もありますが、海の状態は日によって大きく異なります。
水温は通常28〜30℃(82〜86°F)と暖かく、5mm以下のウェットスーツやラッシュガードで快適に過ごせます。しかし、モンスーンの影響で視界は平均して5〜15メートルと、乾季に比べてやや劣ることが予想されます。激しい雨が降ると、陸からの河川水が流れ込み、一時的に視界が悪化することもあります。潮流は穏やかなことが多いですが、一部のポイントでは中程度の流れが発生することもありますので、事前にガイドに確認するようにしましょう。
タイ湾側、特にタオ島やサムイ島周辺では、アンダマン海側に比べて9月の海況は比較的安定しています。晴れの日が多く、穏やかな海が期待できるでしょう。水温はアンダマン海側と同様に暖かく、視界も10〜20メートルと良好なことが多いです。ただし、タイの気象は突発的に変化することもあるため、常に最新の情報を得るように心がけましょう。
見られる生物
9月はモンスーンの影響で一部のスポットがクローズしますが、アクセス可能なエリアでは依然として豊かな海洋生物に出会えます。特にアンダマン海側のアクセス可能なポイントでは、マクロ生物の宝庫となることが多いです。ヌディブランチ、カニ、エビ、ゴーストパイプフィッシュなど、興味深い小型生物を観察するのに最適な時期と言えるでしょう。運が良ければ、プーケット周辺の沈船ポイントで大型の魚群や、バイカラースナッパーの大群に出会えることもあります。
タイ湾のタオ島やサムイ島周辺では、ジンベエザメの目撃情報が年に数回報告されますが、9月は特にそれが頻繁になる時期ではありません。しかし、ジンベエザメはもちろん、ブラックチップリーフシャークやバッファローフィッシュの群れに出会える可能性は十分にあります。コーラルリーフフィッシュも豊富で、色とりどりのチョウチョウウオ、エンゼルフィッシュ、フュージラーなどを楽しむことができます。
モンスーン期であるため、大型の遠洋性生物(外洋性生物)との遭遇は乾季に比べて減少する傾向にありますが、その分、リーフそのものの健全さや、隠れたマクロ生物の探索に焦点を当てることができます。環境の変化に適応した生物たちが活発に活動している様子を観察できる、ユニークな時期とも言えるでしょう。
今月のおすすめダイビングサイト
9月にタイでダイビングを楽しむなら、アンダマン海側ではプーケット周辺のサイトが一番のおすすめです。特にラチャ島(Racha Yai & Noi)は、サンゴ礁が美しく、水深が浅い穏やかな場所も多いため、初心者から楽しめるでしょう。ラチャノイではマダラトビエイやレオパードシャークの目撃報告もあります。また、プーケット沖にあるキングクルーザー(King Cruiser)は沈船ダイビングで有名で、数多くの魚群が住み着いており、中級者以上のダイバーにはエキサイティングな体験となるでしょう。少し足を延ばせばピピ島周辺のダイビングも可能で、壮大な石灰岩の崖と美しいサンゴ礁が魅力です。
タイ湾側では、タオ島周辺が9月のおすすめです。チュムポンピナクル(Chumphon Pinnacle)やサウスウェストピナクル(Southwest Pinnacle)は、タオ島を代表するサイトで、フュージラーの大群やバラクーダ、運が良ければジンベエザメに出会えることもあります。セイルロック(Sail Rock)はタオ島とパンガン島の間にある独立した岩礁で、魚影が非常に濃く、大きな群れを見ることができます。この時期は海況が比較的安定しているため、これらの人気サイトを存分に楽しむことができるでしょう。
旅行のための実用的なヒント
9月のダイビングでは、水温が28〜30℃と暖かいため、通常は3mmのショートウェットスーツで十分ですが、複数回潜る場合や寒がりな方は、薄手のウェットスーツやフルスーツ(〜5mm)を持参すると良いでしょう。この時期は、初心者から上級者まで幅広いダイバーが楽しめる可能性がありますが、モンスーンの影響を考慮し、穏やかな海域を選ぶなど、お店やガイドとよく相談することをお勧めします。特にアンダマン海側では、海況の急変に備えて、多少の波があっても対応できるスキルがあるとより安心です。
この時期、シミラン諸島やスリン諸島のような人気エリアのライブアボードは通常運航していません。しかし、プーケット周辺やタイ湾側では、日帰りボートトリップや数日間のライブアボードが利用可能です。予約の際は、モンスーンのシーズンであることを理解し、柔軟な旅行計画を立てることが重要です。防水バッグや虫除け、日焼け止め、そして雨具は必須アイテムです。モンスーン期には、天候によってツアーの中止や変更の可能性もあるため、旅程に少し余裕を持たせると良いでしょう。Blue Ridesでは、この時期に特化したタイの魅力的なダイブトリップもご紹介しています。詳細はお気軽にお問い合わせください。
